宮内義彦
元オリックス社長
宮内義彦の名言
宮内義彦の過去の名言をまとめた名言集です。
-
リスクを減らすのはいいことだと思われがちですが、時間をかけて手当てすれば、得られる果実は小さくなっていきます。いいリーダーは、大きな果実を得るために、早い段階で積極的にリスクを取りにいく。
-
日本人は「問題に対する答えが1つある」と考えがちです。教科書に載った問題には必ず「正しい答えが1つ」あり、あとは「間違い」となる。これは、日本の教育の問題点だと思います。世の中は、そんなに単純ではないからです。
-
挑戦すべきですよ。リスクを取らない人生ほど面白くないものはない。
-
失敗したことを非難したら誰もリスクを取ろうとしなくなりますよ。いつも、「2回まではいい。だが3回失敗するやつはバカだ」と言っているんです。ですから、うちで偉くなった人はほとんど2回は失敗しています。失敗しなかった人は一人もいないんじゃないかな。
-
失敗するということは挑戦しているということ。その芽を潰してはいけない。
-
人口減にしても、問題だと思うなら対策を打てばいい。打たないなら、それまでの国ということ。
-
ほんの数十年前まで、この国では青年将校が決起したり、都市に爆弾が落ちてきた時代があった。それを考えれば、この状況で文句を言ってどうする。頑張らないでどうするというのが私の意見ですね。
-
最も困るのが、その仕事がなぜできないかだけは見事に理屈づけて説明するようなタイプ。
-
日本型経営が作り上げた「人材を大切にする」という風土は世界に誇るべきものです。ただ、その思想は素晴らしいのに、結果が伴っていません。「計数面では欧米企業に劣るけれど、日本的経営は素晴らしい」と叫んだところで、引かれ者の小唄にすぎません。いいところを残しながら、欧米企業に負けているところを近づける。人を大切にしながら、欧米企業並みに効率を高めていく。それができて初めて、いい経営をしていると世界に胸を張って言えるのではないでしょうか。
-
知識社会では、画一的な社員ばかりでは務まりません。従来と違って、これからの企業は多様な社員を求めています。経営者にとっても、社員全体に右向け右と言わなければならない場面は徐々に減りつつあります。仮にそう言ったとしても、左や上や後ろを向くような社員もいないと生き残れないのが知識社会です。
-
市場原理の働いている社会というのは優勝劣敗の世界です。弱肉強食の世界だとよくいわれていますが、市場経済では、強いものが弱いものを直接打ち負かすわけではありません。売り手が買い手に向かって勝負を挑み、買ってもらえれば勝ち、買ってもらえなければ負けという間接的な勝負です。
-
問題を解決するのに「100点満点の解決法」なんてものはまずありません。80点ぐらいのイメージだと良くできた方で、60点ぐらいだとまずまず「合格」といったところでしょう。
-
組織の活性化には、「新陳代謝」や「若返り」といったことが言われがちですが、私は「若ければよい」と思ったことはありません。ある程度の経験は必要でしょう。だからこそ、組織の若さを重視するよりも、社内にさまざまな意味での壁や天井をつくらないことが大事だと思っています。
-
企業は、まず人を中心に考えないといけないし、社員一人ひとりが「この会社で大切にされている」と感じる何かを、経営者が発信しなくてはいけません。
-
経営者はマネーゲームを目的とする投資家から会社を守らなければなりません。投資家からノーを突き付けられないように配慮しつつ、長期的視点での経営を続けるという難しいことが求められます。
-
良い社会をつくろうと思ったら、お役所任せにするのではなく自分たちで努力しなければならない。公共心と公徳心を持って、自分たちで何かをやる気構えがないと日本は良くならない。
-
業務が拡大して一人で手に余るようになると、人を増やすことになります。そうなると、人がただ集まっただけの烏合の衆では統制がとれませんから、互いの協力関係を想定して組織という形にまとめなければなりません。大事なことは、組織というのは止むを得ず作るものということです。あくまでも複数の人を統制するため止むを得ずなのであって、会社は組織で動くというのは必ずしも適切な表現ではありません。
-
イノベーティブな経営者を育てる方法を挙げるとするなら、「多くの失敗を経験させること」だと思います。実際、オリックスの経営幹部も向こう傷を負った人間や失敗案件の後始末で育った人間ばかりです。
-
官僚に率いられた官僚組織にイノベーションを期待するのはなかなか難しい。何かを生み出す人材をトップに据えるという基本に立ち返るべきだと思います。
-
既得権益に食らいついて利益を挙げるというのは、企業人とは言えない。
-
問題によって解法は変わりますし、「こうすれば正解」といった単純明快なものでもありませんが、解決法はひとつではなく、大抵、複数ある。
-
「働き方改革」と言われますが、「働き方を変えろ」と政府に言われたから変えていく。これが本来の姿ではないと思っています。もちろん、労働時間を長くするのはよくありませんが、一方で短くすればよいという問題でもありません。生産性を上げてどのようにイノベーションを起こすかが最も重要です。ただ、日本の会社や個人は無駄な仕事をたくさんしているので、それらをやめることは良いことだと思います。
-
今の就職指導はまったく分かっていないなと思っています。大学がブランド取りの場所になっているのです。さらに、就職もブランド取りだと思っている。必死に就職活動をして、やっとぶら下がれる一番いいブランドの会社へ入るわけでしょう。それが悲劇なんです。無理矢理背伸びして名だたるブランド企業に入ったと喜んでも、ブランドにすがろうと無理して入ったために、その後が大変になってしまいます。本当に、何を考えているのかと。就職は何より、自分が歓迎され、求められているところに行くべきです。
-
ニチメンで働いてた時に「リース会社を作るから、アメリカへ行って勉強してこい」と言われましてね。英語がたまたま少しできたからお鉢が回ってきたんです。わけも分からずにアメリカのリース会社でたった3カ月だけ研修を受けまして、帰ってきたら日本では「リースの日本一の専門家」になっていました。漫画みたいな話でしょ。
-
私には「オリックスをこうしたい」というような、目指している最終形はありません。あえて言えば、今日よりいい会社にしたい。だから、10年後のオリックスは全く違うビジネスを展開しているかもしれません。
-
欧米のように、人材を経営資源の1つとして捉え、いくらでも代替可能と考える企業ばかりだと、その集合体である社会は間違いなく冷たいものになるでしょう。私はそんな社会がいい社会だとは思えません。
-
規制をなくして自由競争の世界に放り込まれるのは厳しいことです。中には国際競争で負ける分野もあるかもしれません。それでも、競争の中で切蹉琢磨してサービス品質やコストを改善していけば、利用者である国民にとってプラスです。それに、そういう競争の中で磨かれた企業は確実に強くなります。
-
会社は、常に複数の問題を抱えています。問題を1つ解決しても、すぐに別の問題が出てくるものです。これは仕事だけでなく、人生についても同じです。私は、目の前に出てきた問題や課題に、常に挑戦し続けてきました。
-
走り続けるためには、勉強を続けることも大切。考えてみると私は、ずっと勉強してきました。勉強しないと乗り切れないことが、次から次へと起きたからです。
-
経済の効率を上げようと思えば公平な競争をしなければいけません。公平な競争の中から、良いもの、強いもの、安いものがつくられるわけです。
宮内義彦について
宮内義彦はオリックスの創業メンバーの一人で、のちに同社の社長としてリース業界のトップ企業へと育て上げた経営者。オリックスはリースをはじめ、不動産、銀行、クレジット、ベンチャーキャピタル、プロ野球球団、関西国際空港・大阪国際空港の運営など幅広く事業を展開。売上高2兆円を超える大企業となった。
1935年(昭和10)年9月13日兵庫県神戸市に生まれる。関西学院中学部・高等部から関西学院大学商学部へと進み、1958年(昭和33年)に卒業。その後アメリカ・ワシントン大学に留学しMBAを取得。1960年(昭和35年)商社の日綿實業に入社。調査部、海外統括部を経験したのちにアメリカのUSリーシングに派遣され、リース業を学ぶ。その経験をもとにオリエント・リースの設立準備事務所へと配属され、1964年(昭和39年)オリエント・リースの会社設立と同時にオリエント・リースに出向となった。
入社3年後の1967年(昭和42年)には、新規顧客の掘り起こしを担う開発課初代課長に就任、日綿實業からの出向という立場を捨てオリエント・リースに転籍した。1969年(昭和44年)社長室長、1970年(昭和45年)取締役と出世の階段を上り、1980年(昭和55年)代表取締役社長に就任。社長となった宮内義彦は1980年代中盤頃から信託銀行、保険、証券、消費者金融など金融業にも進出して多角化を進め、1988年には阪急ブレーブスを買収してプロ野球にも進出。1989年には商号をオリエント・リース株式会社からオリックス株式会社に変更。宮内義彦のもとでオリックスは急成長し、売上高2兆円を超える巨大グループとなった。宮内義彦は役職を変えながら2014年までグループのトップとして君臨し、同年に当時の役職だった取締役兼代表執行役会長・グループCEOを退任してシニア・チェアマンに就任。経営の第一線から退いた。
宮内義彦の名言を見ている方へお薦めする名言
宮内義彦の残した名言を分析し、それらの名言の傾向に近い名言を厳選して紹介します。
-
携帯電話、テレビや娯楽施設などさまざまなエンターテインメントの中から、あえてビデオゲームを選んでいただく理由付けをしなければなりません。
岩田聡 元任天堂社長
-
僕は会社を経営したいわけじゃないんです。僕にとってビジネスというのは、僕の考える目標を達成するための手段に過ぎません。
マーク・ザッカーバーグ Facebook創業者
-
商売というものは、売る方も買う方も双方が喜ばなければいかんものです。買った人は、こういうものが買えて良かった、大変便利だとか、豊かになったとか、そういう喜びを持つ。売った者も、その喜びを感じてもらうと同時に、利益も残ったというふうにね。
松下幸之助 パナソニック創業者
-
会社にとってのブランドは、人間にとっての評判のようなものだ。むずかしいことをうまくやろうと努力することによって、人間は評判を獲得する。
ジェフ・ベゾス Amazon.com創業者
-
だれが解いても同じ答えが出る、数学などとは違い、ある状況のもとで、会社や人間がとるべき行動は、ひとつではない。いくら正しい論理を繰り広げてみても、視点を変えれば別の答えが導き出せる。
松井道夫 元松井証券社長
-
絶対に何か新しいことを言うと文句を言う奴いるし、あんなもんダメだとか必ず攻撃にあう。けどその攻撃よりも強いパワーを持ってそれをぶち倒していかないとヒットはしない。
松浦勝人 エイベックス創業者、音楽プロデューサー
-
「本当にやりたそうにしてる人」に仕事は渡したいんですよね。
岩田聡 元任天堂社長
-
黙っているほうが安全だという雰囲気は、非常に危険だ。
盛田昭夫 ソニー創業者
-
感動するもの、その感動の理由が言葉で説明にしにくいもの、もしくは説明してもあまり意味がないようなものが競争力の源泉になる。デジタル社会では、そこのみが競争の差異になっていくんです。
猪子寿之 チームラボ創業者
-
他社はネット販売を始めたいと考えているアパレルメーカーに声を掛けていました。つまり、商品を供給してくれる見込みがあるブランドに交渉していました。しかし、スタートトゥデイの場合は、絶対に相手にしてくれないだろうけど、お客様の需要があるブランドや自分たちの好きなブランドに話をしに行きました。それがスタートトゥデイの特長であり、差別化に繋がったのかもしれません。
前澤友作 ZOZO創業者
-
どんなに書類を作成しても会議をしても会社の売上げは1円も上がりません。
勝間和代 公認会計士、経済評論家
-
リスクを負わないのがリスク。私は起業家という言葉をいつも拒否してきました。「会社を始めよう、何の会社にしようか」では決して成功はないと思います。私は何よりもまずソフトウェアの開発者なんです。
ビル・ゲイツ マイクロソフト創業者
-
競合企業を見るのではなく、どんなことが可能で、どうやって世界を良くできるかを見るべきです。
ラリー・ペイジ Google創業者
-
得をすると妬まれるけど、損すると面白がられる。僕がバカ業をやっていけるのも、損してると思われてるから。
みうらじゅん イラストレーター、ライター、タレント
-
悲観主義者はいかなる機会に恵まれても困難を見つけ、楽観主義者はいかなる困難であっても機会を見つける。
ウィンストン・チャーチル イギリス首相、軍人、作家