今回の労使協ほど、会社と私の距離を感じたことがない。組合、会社ともに生きるか死ぬかの状況が分かっていないのではないか?
豊田章男 トヨタ自動車社長兼CEO
出典: 2019年4月、労使協議会での発言
豊田章男は「モビリティ・カンパニーへのモデルチェンジ」を掲げ、会社の変革に取り組む姿勢を見せるが、労使協議会での労働者側の姿勢は、今までの会社のあり方の中で、自らの権利を主張するものに見えた。そのような状況で豊田章男が思わず口にした言葉。
この名言の背景:
豊田章男はのちに「トヨタの人たちは、ずっと機能分業の中で自分たちが正しいことを主張し、自分たちの機能を守ることを求められ、それが評価されてきたんだと思います。これが今も体に染み付いているので、皆さんの言動に距離を感じたり、会話が通じないと思うのではないでしょうか。」と語っている。
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一部のマスコミから、私は「古い経営者だ」と批判される。社員のクビを切らない姿勢なので、そう評されるのだろう。ただ、日本の会社は労使一体だ。戦後の発展は労使コミュニケーションのいい日本的経営が支えてきた。日本の事情に一番合った経営をしているにすぎない。実際、キヤノンUSAの経営をしていたとき私はクビを切りまくっていた。非常に流動性の高い米国社会にとって、それが常識だから。米国では米国流の経営をしないと損だ。もし米国で終身雇用などをブチあげようものなら、有能な人は逃げ3年経つと残るのはバカばかりになる。
御手洗冨士夫 元キヤノン社長
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皆さんの月給がかりに十万円であれば、十万円の仕事しかしなかったら、会社には何も残らない。
松下幸之助 パナソニック創業者
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会社に大きく貢献した人、普通に貢献した人、まったく貢献しなかった人を、ほぼ同等に扱うことが公平であるといえるでしょうか?私にはそうは思えません。株主にとっても、顧客にとっても、また社員にとってもそれでは不公平です。私は公平という概念を貢献度から見た形にシフトさせていきました。
カルロス・ゴーン 元日産自動車CEO
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目標設定は、権限のあるトップが的確に行うことが絶対に必要です。トップダウンは独裁的との批判もありますが、ボトムアップこそ、トップの責任回避です。
御手洗冨士夫 元キヤノン社長
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30年間も同じ会社にいた人は基本的には外では通用しません。社内でしか通用しない人材だけで会社を運営しているというのは、まさに“井の中の蛙”という話になります。そういった会社だったら自らの身が危ない。いずれリストラにあう可能性だってあります。
夏野剛 iモードの開発メンバー、ドワンゴCEO
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「終身雇用」は、あってもいいと思っている。一方で、「ある年齢に達したから」とか、「大卒であれば何年目で昇格する」とか、そういうことは、まったくナンセンスだと思っている。チャンスは、平等に、順番に、回ってくるとは限らない。だからこそ、「いつでも出番があるぞ!」と思える会社にしたいと思っている。
豊田章男
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自分が社長を何年やるかわかりません。でも、次の次の次の社長に会社をどういう状態で渡せるかを常に考えています。
豊田章男
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自分が成長できたとか、生涯変わらぬ友ができたといったことを求めていくのが人生だと思いますし、そういうことを与えられる企業になることこそが、一番大事ではないでしょうか。
豊田章男
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「今よりもっといい方法があるはずだ」「今よりもっといいことができるはずだ」。私はそう信じています。それこそがトヨタの改善魂です。
豊田章男
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「令和」という時代をトヨタに当てはめるならば、トヨタで働く人達が、様々な国の様々な産業の人達と「仲間」になり、心をあわせて「新しいモビリティの文化を創り上げていく時代」と言えるのではないでしょうか。
豊田章男
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持続的成長のためには仕事のやり方を変えなくてはならない。
豊田章男
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私にはこうすればいいという明快な回答はない。でも、もっと多くの笑顔が欲しいとか、昨日より今日を良くしようという意志は強い。絶えずベター、ベター、ベターで会社が動かなければ、持続的成長はできません。そう言い続けてきたことで、現場のリーダーたちが自分で考え、悩み、案を出す。回答を言わないが故に、私が考えるより優秀なアイデアが「リーダ一ズ」から出てくるので、それを活用する。そのスパイラルを増やした方が、これだけの規模の会社にはいいのです。
豊田章男
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「アフター改善はビフォアー改善」をトヨタは続けている。我々は日々、改善に取り組んでいく。昨日まではこれがいいと思ってやっていても、違っていたらまた変えればいい。それを絶えずやり続けている。
豊田章男
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売上が伸びない状況では、何かを止める決断も必要。
豊田章男