AppleがiPhoneで成功できたのは、ジョブズがトップに君臨して、あらゆる決定を下すことができたからとも言える。生え抜き出世組ばかりが経営陣を形成する日本企業で、中途入社組の外様の執行役員に過ぎなかった私にはいかんともしがたいジレンマはありましたね。
夏野剛 iモードの開発メンバー、ドワンゴCEO
この名言を見ている方にお薦めの名言
-
戦後日本の社会システムのもとで、サラリーマンは会社の成長とともに自分も大きくなったような幻想を抱きました。しかし実態はというと、成長がストップしたとたん会社は個人を切り捨てはじめた。組織が主で、個人が従という会社全体のシステムのもと、組織に裏切られ、個人が責任を取らされるケースまで生じています。組織に従属した個人というのがいかにないがしろされているか。彼らの気持ち、彼らの家族の気持ちを考えると、正直言ってたまらない気持になる。
松井道夫 元松井証券社長
-
なんかやっぱり、みんな同じような待遇で、ちゃんと扱いたいと思ってても、それができない。中小企業は特にそうですね。アルバイトにしたり日給月給にしてやってるわけで、それは申し訳ないなあっていう気持ちがどっかに働かないとやっぱり嫌です。
宮崎駿 アニメーション作家、映画監督
-
日本の会社では、村の空気を読んで無茶なことをしない人のほうが据わりはいい。ヘタにトップダウンでやろうとすると、下克上で首を取られます。一時期、いくつかの日本の電機メーカーがトップ人事でゴタゴタしていたことがありましたよね。あれは、織田信長のような手法への抵抗です。現代における「本能寺の変」でした。
冨山和彦 経営コンサルタント、経営者。株式会社経営共創基盤 代表取締役
夏野剛の他の名言
-
一見余計と思われるものの中に、思わぬ可能性があるものなんです。ビジネスで時間と気持ちの余裕が必要なのは、そうした可能性を見逃さないためだと考えるべきだと思います。
夏野剛
-
iモードの開発部隊は、ダイバーシティーが徹底していました。だからこそイノベーションが起きたのです。例えば、外部から来た私と松永さんは、外人部隊と呼ばれていました。残りは社内から公募したいわば志願兵です。だからドコモ社内では、iモードは志願兵と外人部隊が作ったと言われています。実はそれが成功の鍵ではなかったかと思っています。
夏野剛
-
個人の能力を抑えていては、組織の力が出せない状況にあります。社員はITで武装しているのです。そんな中、先輩の真似をしても、上手く立ち行かない。もちろん、長幼の序としての尊敬の念はあるでしょうが、それと仕事とは別です。20年前のやり方を伝授されても正直しんどいだけです。
夏野剛
-
決めるのに時間をかけると、そのあいだは仕事が進まないどころか、もし決断が誤っていた場合に、修正する時間がなくなってしまいます。最初は間違ってもいいから、早めに決断して動くことが肝心。早く決めることで失うものはありませんが、決断が遅れることで時間を失うことになります。
夏野剛
-
人に対して何か働きかけるとか、ゴマをするとかいうのは、すごくつまらない。というのは、そういう人との関係はその会社限定のことだからです。
夏野剛
-
異なる価値を融合するにあたっては、明確な意志の他に、「それを本当に顧客が求めているか」という視点が欠かせない。基本的なことではありますが、案外、新製品、新サービスの開発現場では忘れられがちです。
夏野剛
-
インターネットの普及により、一人の言葉がより多くの人々に届くようになって、発言力のあるリーダーの声が大きな力を持つようになりました。2万人の社員が所属する大きな会社であっても、いとも簡単に社長の声をくまなく届けることができるようになったにもかかわらず、それを実行している方が少ない。すなわち、ITを活用していないということなのです。
夏野剛
-
ヒット商品には必ず個が見えている。個人と組織の関係がうまくいった時にイノベーションやヒット商品が生まれる。逆に、個が見えないものは、あまり大きくならない。
夏野剛
-
ビジネスである以上、利益も大事ですが、それが目的ではつまらない。何らかの形で社会の発展に貢献してこそやりがいを感じるし、それがないビジネスというのは結局淘汰されてしまうでしょう。
夏野剛
-
社員が社内にいないことや、新しいITツールを使ってのコミュニケーションに抵抗を感じる経営層も少なくないようですが、こうした「20世紀型の労働観」を捨て去ることが、ワークスタイル変革を成功させるためには不可欠になります。
夏野剛