最近、日本人の心の中から執着心や忍耐力、こだわりが失われている。日本の製造業が名をなしてきた換骨暗黙知の世界。IT化が進めば暗黙知が形式知に置き換わっていくが、暗黙知は依然必要だ。
奥田碩 元トヨタ自動車社長
この名言を見ている方にお薦めの名言
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政治家や官僚たちがなぜ成果を出せないか知っていますか。それは物事の対処を何が大事かで決めているのではなく、難易度で決めているからです。むずかしい問題は全部先送りにして、簡単にできそうなことだけをやる。これでは悪くなることはあってもよくならない。
鍵山秀三郎 イエローハット創業者、日本を美しくする会創始者
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金がないから何もできないという人間は、金があってもなにも出来ない人間である。
小林一三 阪急グループ創業者
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金銭が唯一のインセンティブだと考えるのは、大きな間違いである。
盛田昭夫 ソニー創業者
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ただアイデアだけ出して独創性だ創造性だと言っても仕方がないんだよね。
井深大 ソニー創業者
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オリックスでは事業部門のトップが交代した場合など、いつも新しいトップに「交代してすぐに組織を変えるようなことだけはしてはいけない。組織図を書き換えるだけで上手くいくんなら、こんな簡単なことはない」と言っています。経営幹部は時として組織を変えるとそれで仕事を終えたようなように考えるからです。そういう気分になると、本当にやらなければならないことや変えなければいけないものが見えなくなってしまうからです。
宮内義彦 元オリックス社長
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深く考えることも大切ですが、同時に日本人は動かなければならない。素早い行動と実践です。固定概念に凝り固まって動きが取れない人が多すぎる。じっと我慢して台風が過ぎ去るのを待っている。それでは何も変わりません。トヨタには「改善は巧遅より拙速を尊ぶ」という理念があります。改善は時間をかけて上手にやるより、ヘタクソでもいいからとにかく早くやるべきだという意味です。
奥田碩
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目先の変化や表面的な動きに惑わされることなく、変化の本質を把握したうえでスピーディーに行動することが重要です。時代からの時代にかわりつつある中、「決断」「実行」をいかに俊敏にできるかが成功の鍵となります。
奥田碩
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日本の財界はやっぱり「日本の国民がいかに幸せに生きていけるか」ということに力を尽くさなければダメ。財界は国民が幸せになれるために存在している。
奥田碩
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政治とか経済の目的は国民の幸せを実現すること。政治や経済が本来の目的を忘れてしまったから、日本が間違った方向に進んでしまったんじゃないかな。
奥田碩
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バブルの最も重大な後遺症は企業経営者の精神的な荒廃であるのかもしれない。自分の会社の利益、株主の利益しか考えず、従業員の幸せや企業の社会的責任、幅広い関係者との調和、あるいは経済や国全体の利益を考えないトップは「経営者」と呼ぶに値しない。「経営屋」にすぎない。
奥田碩
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私は反抗心も強かったため、言いたい放題でやってきました。仕事上ではほとんどストレスを感じたことはありません。ただ、先のことや結果ばかりにとらわれず、一生懸命、徹底して物事に取り組みました。簡単にあきらめない、あの人、あの会社には負けたくない、という気持ちを持っていました。
奥田碩
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いい意味での個性を持った人、それから気概とか、気骨のある人が21世紀の企業には必要だ。会社の中で自分の主張を信じて実現していく。それがいちばん大事な社員ということだね。
奥田碩
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「リストラすれば企業の競争力が上がる」という主張には、二つの重要なポイントが欠落していると言えます。その一つは「人間尊重」。すなわち、あらゆる経済活動の中心にあるのは人間だという素朴な信念です。市場経済が合理的で優れたものであることは言うまでもありませんが、株式市場に翻弄されて、人々が生活の基盤を失ったり、家族が離散せねばならなかったり、自殺者が極端に増加するようでは何もならない。人間尊重は近年流行している市場原理主義よりもはるかに普遍的な考え方のはずです。
奥田碩
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戦後の日本は物質的、経済的豊かさばかりを追求して、心の豊かさを求めてこなかったけれども、ここで心の豊かさを取り戻さないと、日本の社会のバランスはおかしくなります。その意味で、生きること、死ぬことの両方を考えて、人生を見つめなおしていくことだと思います。死について考えることが、人生をよりよく生きることになると私は思っています。
奥田碩