松井道夫
元松井証券社長
松井道夫の名言
松井道夫の過去の名言をまとめた名言集です。
-
私は社内の会議にはほとんど出ませんが、広告に関するものは別です。当社には営業というものがないので、広告のコピーを考えるのはひとつの営業行為です。これは社長の自分が考えるのが一番だと思うからです。
-
デフレとインフレの時代では、商売のやり方は明らかに違います。日本は20年間デフレで来たので、みんなそういう発想が身についてしまっている。でも、ずっとデフレであるはずがなく、いつかインフレが来ます。すると180度やり方が変わる。
-
ネット証券ビジネスを立ち上げ、業界に革新をもたらしました。しかし、10年以上経った現在、過当競争でビジネスモデルが陳腐化したため、創造的破壊により新しい事業概念を確立します。
-
会社を大きくすることより社員1人当たりの利益を最大化する方が、結果的にプラスだと思う。
-
会社と顧客は信用市場で、同じように、リスクを負っている。掛け目0とは、そのリスクをすべて顧客に押し付けたことを意味している。業界では非常識すぎて話にならない。
-
日本の空の下にこれだけボロ儲けできる業界があることを知って、正直言うと、極めて不愉快に感じた。
-
会社勤めには向いていない性格だと、いまでも思います。よく言えば他人に影響されない。悪く言えば唯我独尊。やっぱり画家的なんですよ。
-
歴史はどんな時代においても、若者が創っていくものである。
-
社長になって実質25年以上たちますが、その中で一番大きな仕事は外交営業をやめたことだと思っています。ただ、さすがに外交営業をやっていた社員は、何人もお客様を連れて辞めてしまいましたね。外交営業なんて、お客様は望んでいなかったからですよ。外交営業は大きなコストが掛かります。そのコストは手数料などの形で、結局お客様が負担している。当時はまだ手数料は自由化されていませんでしたが、遅かれ早かれ自由化される。そうなるとコスト競争になる。コスト競争が行われる環境では、不要なコストを放置していると負けるんです。だから最大のコストであり、不要な外交営業をやめました。ただし、ただやめるのではなく、コールセンターを整備して、そちらで外交営業の役割を担えると分かってからやめました。
-
よく読んでいるのは、世界情勢を分析する「オックスフォード・アナリティカ」。英国企業が発行している英文リポートです。このリポートは、世界中の政治家や経済人に読まれており、政治や経済上の出来事を6~7時間後には論評している。日本で起きている時事問題も、日本の報道とは違う視点で、詳しく客観的に述べています。大局的な視野に立って考えるうえで、非常に役立ちます。
-
朝はなかなか頭が働かないため、出勤前に水泳をして頭を覚まし、思考のスイッチをオンにしています。20~30分かけて1kmをクロールで泳ぐのですが、最初は慣らし運転。体が慣れてきた15分後くらいから、泳ぐというより、体が勝手に動いて、ただ水に浮遊しているようなスイマーズハイの状態に入ります。脳がリラックスし、研ぎ澄まされていく感覚が得られます。この時、自分から積極的に何かを考えたりはしない。いろいろなことが頭に浮かんだりはしますが、基本的には「脳の休息時間」になっています。
-
松井証券には過去、オンライン証券事業を始めた直後にシステムダウンを起こした苦い経験があります。数十分間でしたが、その間の数万件の取引を修復するために、社員が交代で徹夜状態になりながらひとつずつ帳簿をチェックしたのです。それでも全部解決するのに半年間かかりましたよ。トラブルを起こした年は、ちょうど創業80周年。自分が受け継いだ「老舗の松井」はここで潰れるかもと、本気で思いました。システムトラブルは会社の生死に関わる問題だと、身をもって感じたのです。その時の教訓が今につながっています。
-
キャンバスに向かっていると、経営と結構似ているなと思うことがあります。たとえば、あの空にしても、川の水にしても、100回は塗り直しています。結果的にありふれた色になっているかもしれませんが、ピンク、赤、白……と、ありとあらゆる色を塗ってみました。削ってみれば層になって出てくると思います。何十回、何百回と塗り直し、きりがないからと筆を下ろして、一応完成する。それでもあとから見て、「あの色はちょっと」とか、「あの線があと5度傾いていたら」などと思う。ぐだぐだと思うのは、それだけ思い入れがあるということです。経営もまったく同じです。何べんでも試行錯誤する。
-
広告コピーは「てにをは」を変えるだけで、人に引っかかりを与えるようなフレーズ創りができます。絵も同じで、線の角度をちょっと変えるだけで、まったく印象が違ってくるんです。それをつまらないことだと思ったら、広告創りから外れたほうがいいと思います。人の感性というのは鋭いもので、つまらないものはすぐに見抜かれます。いいなと思うような広告を考え出すには、髪の毛をかきむしって悩まなくてはいけない。要するに思い入れなんです。もちろん、中身が一番大切で、そこには思い入れがぎっしり詰まっている。でも、そんなものに世の中の人はまったく興味がない。斬新さに注目が集まります。広告というのは、会社の魂の叫びなんですが、それを行間に隠して、さらっと、分かりやすく世に問う作業です。言葉選びは本当にむずかしいと、つくづく思います。
松井道夫の名言を見ている方へお薦めする名言
松井道夫の残した名言を分析し、それらの名言の傾向に近い名言を厳選して紹介します。
-
ちょっと何かがもの足らない感じの子を集めて、それが全体で妙に心地良かったりするっちゅうね。
つんく ミュージシャン、音楽プロデューサー
-
規模で見た強者が勝つと決まっているなら、戦略も戦術も考える意味がないはずです。全面戦争を挑もうというのではなく、「どこで、どう戦うか」ということを突き詰めて考える。決まったらそこに資源を集中投下し、その局地戦では必ず勝つようにするのです。
新浪剛史 元ローソン社長、サントリーホールディングス社長
-
他人のやり方を真似すること自体はいいことだと思いますが、そのまま真似ても、うまくいくとは限りません。しかしそこに「何かしらのヒント」はある。自分ができる部分を取り入れたり真似たりして試行錯誤を繰り返しながら、成長していけるでしょう。
羽生善治 棋士
-
しっかりとしたサラリーマン教育を受けてきたからこそ、何もないところからプロサッカーを立ち上げたJリーグや日本サッカー協会で、難しい経営に携わることができたんだと思っています。
川淵三郎 Jリーグ初代チェアマン、B.LEAGUE初代チェアマン
-
できる時にできることを精一杯やる。できない時はその時にできることをやる。
羽生結弦 フィギュアスケート選手
-
事業に役人の古手を連れて来ることは最も良くない。役人気質で事業は成り立たない。
堤康次郎 西武グループ創業者
-
ハロプロは完璧なものを見せるものだと思っていて。完璧なアイドルを見たい人はハロプロを選ぶでしょうし、精神的な部分とかも含めて好きになりたい人はAKBを選ぶんだと思う。
指原莉乃 元アイドル、タレント
-
一度志を立てた以上は、何よりもまず目的を定め、少しの時間も無駄にせず、確実な道を歩んで、その目的を達成するように努力するのがよい。
橋本左内 武士、思想家
-
とにかく、世界全体―とは言いませんが、ちょっと不景気になったくらいで日本人がこんなに自信を失うのか―というくらいに情けない時期にですよ、ぼくらがこの映画を作るのなら、やっぱり自分たちがぶつかっている問題の本質に立ち向かっていく作品を挑まなかったら、今までの十年がどっかでいい加減になるな、と思ったんです。
宮崎駿 アニメーション作家、映画監督
-
まずは自分でベンチャーを起こせないか考える。日本で私が教わってきたのは、クイズ番組の問題のようなものに解答する試験勉強ばかり。それでいきなりベンチャーをやれと言ったって、できるわけないですよね。
中村修二 青色発光ダイオードの発明者、カリフォルニア大学教授
-
でっかい夢が土台になると、協力してくれる人が現れる。
武田双雲 書道家
-
「忙しい」という漢字は、「心を亡くす」と書きます。心を亡くしてはいい仕事はできませんから、心に落ち着きと静けさを持つことが非常に大切。
北尾吉孝 SBIホールディングス創業者
-
僕の場合、自分の中でできることを見つけて、本当に身近なところから手をかけていっただけ。最初は生きていくために始めた事業が、やっと食えるようになり、徐々に形になっていった。そういう変化の中で自分の考え方も変わっていき、そんな社長を見て周りの人もついてくる。自分を支えてくれるいい仲間に恵まれたことも大きかったですね。そうやって上を目指せるようになっていくということが、僕はすごく大事だと思うんです。
平野岳史 フルキャスト創業者
-
なんの蓄積もなければ、たいした挑戦はできないし、結果だってたかがしれています。だから、入社10年くらいは将来を見据えて、仕事の知識や進め方といった基礎力を身につける期間だと考えればいいでしょう。僕自身、NTTで18年間かけて、通信のエキスパートとなるための基礎固めをじっくりやったからこそ、39歳で第二電電設立という勝負に出られたのだと思います。
千本倖生 DDI(現KDDI)共同創業者、イー・アクセス、イー・モバイル創業者
-
真似をし続けている限り、パイオニアには敵いません。
新浪剛史 元ローソン社長、サントリーホールディングス社長