一番の挫折は、フランスの給食会社との合弁で設立したソデックスコーポレーションにいた時です。この会社の立ち上げのため、社長として三菱商事から赴任しました。トップに就いたからには、自分の言うことを聞いてくれるだろうと簡単に思っていましたが、赴任当初は、私の言うことが全く通じませんでした。36歳で代表取締役に就任しましたが、商社出身、ハーバード大学出身で、偉そうに見えたのでしょう。この時初めて「共感してもらうには、こちらから近づかなければいけない」ことを学びました。
新浪剛史 元ローソン社長、サントリーホールディングス社長
この名言を見ている方にお薦めの名言
-
どうすれば相手が喜ぶかということを突き詰めていくと、必然的に「自分の一番得意なことを提供しよう」というところに行き着くんです。恋愛でも、僕なら心を込めて筆で手紙を書こうとなる。そうやって自分の強みを知って活かせれば、相手にも喜んでもらえるから誇示する必要がなくなるんです。
武田双雲 書道家
-
知ったかぶりをすることほど危険なことはない。とくにエンジニアのように専門的な知識を持った人の前で知ったかぶりをすれば、すぐに見破られて、相手にしてもらえなくなります。それよりも、「知らない」と勇気を持って言えるほうが信用されるし、助けてもらえます。
出井伸之 元ソニーCEO、クオンタムリープ創業者
-
まったく意見の異なる人と激しい議論をする際、お互いに頭に血が上ってしまうと、議論は平行線をたどるばかりです。半分は熱くなりながらも、半分は冷静になり、「そもそもこの人は、なぜこんなに怒っているのだろうか」「ここまで強硬に反対するのは、なぜだろうか」といったことに好奇心を持ってみる。すると、冷静かつ客観的な視点で眺めることができ、議論を優位に運ぶことができる。
冨山和彦 経営コンサルタント、経営者。株式会社経営共創基盤 代表取締役
-
教養がなくても、器量が悪くても、一生懸命働いて正直な人は信用があるから、誰かが助けてくれるのです。だからどん底まで落ちることがない。
美輪明宏 歌手、俳優、タレント
-
自分を不必要に大きく見せる必要はないけれど小さく見せることもない。自信を持ってできる限りの背伸びをして相手に接していれば信用はおのずとついてくる。
堀江貴文(ホリエモン) オン・ザ・エッジ創業者、投資家、著作家
新浪剛史の他の名言
-
違う文化の人が一緒になってビジネスをするわけですから、最初は苦労します。でも1週間もすれば分かり合って助け合うようになる。自分とはバックグラウンドから何から全く違う人といや応なく向き合うことになる。こういう経験が視野を広くする。
新浪剛史
-
縁を大切にすること。人は巡り巡り、仕事も巡り巡ってくる。サントリーに入ってから、これまでの仕事がいろんなところでつながってきたんですよ。人、土地、会社も、巡り合わせがある。誰かが上から見て操っているのかと思うくらい、どうしてこうなるのか、本当に不思議です。
新浪剛史
-
リスクは当然取らなければいけない。よく分からないリスクは取らないが、分かるリスクの中でもこれは取ろうよと。
新浪剛史
-
ビジネスの現場では、論理的には甲乙をつけられない複数の選択肢から、1つの選択を迫られることがよくあります。お互いの選択肢が異なるときには、主観がぶつかり合うことになる。その際、最終的に「この人の言うとおりだな」と納得したり、「この人についていこう」と思ったりするのは、その人の持っている「エモーション」によります。
新浪剛史
-
ローソンでずっと経営者として過ごす方法もあったかもしれません。でも今回も、チャレンジする選択をして、本当に良かったと思っています。何か新しいことを始めると、自分が活性化されるんです。自分自身、新しいアドレナリンが目一杯、出た。新しい人たちと話すのも面白い。チャレンジすることで、自分は成長できる。特にサントリーは実感させてくれています。
新浪剛史
-
コンビニは「時間を買う店」だといわれてきました。最も伸長したのは、日本経済がバブルに向かっていく時期でした。つまり、日本人の多くが超多忙だった時代です。時間を省ける便利さで評価を集めたコンビニは、その後も、画一的で効率的な経営に力を入れてきました。現在でも競合企業の多くは、これまでの方向性を維持しようと考えているようです。しかし、効率を考えるだけでは挑戦は生まれません。どこかで行き詰ってしまいます。
新浪剛史
-
私は人間とは「感情の動物」だと考えています。人間は誰しも、臆病になったり、調子に乗ったりする。そうした感情を抑えて、理性や倫理を重んじるために、どんな仕組みをつくるか。集団のなかに秩序や規律をどうつくるかが大切です。
新浪剛史
-
コンビニの「常識」にとらわれない様々な試みを地域発でやってもらう。そのための方法はただひとつ。現場に大胆に権限を委譲することです。そこで支社制度を導入しました。それまであった20の運営部を解体し、全国に7つの支社を配置しました。運営部は決定権を持たず、本部の指示通りに動く区割りに過ぎませんでしたが、新たに任命した支社長には一定の金額・人事についての決裁を委ねました。また、出店の意思決定や商品戦略など、本社がすべてコントロールしていた機能の大半を支社に移譲しました。本来は本社が独占していた商品開発の機能すら、その機能の一部を地域の支社に移してしまいました。
新浪剛史
-
重要なのは、新しいカテゴリーで最初の商品を出すということ。同じカテゴリーの1番、2番まではいいけれど、3番目以降はダメ、利益が出ない。
新浪剛史
-
私は早朝に出社して深夜まで社内で陣頭指揮を執るといった「モーレツ型」の社長ではありません。出社は朝9時ごろで退社は18時ごろです。社内で過ごす時間は必要最低限だと思います。社外での時間を何に使っているかといえば、顧客との商談や会合に加え、有志での勉強会に参加していることが多くあります。
新浪剛史