社外から否定されるのは大したことはありませんが、社内から否定されるのが一番辛かった。他の業界から移ってきた、何処の馬の骨だか分からない奴が、跡取り娘婿というブリキの看板背負って、常識外のことを叫ぶんですから、まあ当然といえば当然なんです。支持してくれる人は周りに極めて少数しかおらず、四面楚歌の状態。やってみなければわからないことをやれと言うんですから、説得するとかしないとかいうような状況にはありませんでした。俺が全責任を持つから黙ってやれとしか言えなかった。
松井道夫 元松井証券社長
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当たり前の話ですが、利益を増やすのが会社の目的です。そして利益を一番大きくするには、時代に合ったことをやることだと考えています。
松井道夫
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顧客第一主義という言葉があります。じつは、これは顧客を「集団」としてとらえた企業中心の考え方です。これでビジネスをやっていてはだめです。顧客一人一人を中心に置くことが重要なんです。お客さんは我々にお金を払ってくれる側。我々はお金をいただく側。そういう立場ですよ。我々商人というのは、選ばれるか選ばれないかという存在にすぎない。
松井道夫
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手数料がいくら安くたって、しょっちゅうシステムトラブルを起こし、電話をかけてもつながらない。そんな状態が続いたら顧客だってバカじゃないから本当に大切なのは何か、気づきますよ。みんな複数の証券会社に口座を持っているんだから。各社の対応の差が明確に分かります。
松井道夫
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性急に答えを出そうとしないのが鉄則。考え続けていると、ふとした拍子に閃きが訪れる。その瞬間を忍耐強く待つようにしています。
松井道夫
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他人と同じことをやっても成功しないし、だからと言って意表を突いたことをやってもベースがしっかりしてなければ駄目。
松井道夫
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日本の金融・証券業界に今求められていることは、コスト構造を変えることです。長い間規制に守られてきたこの業界では、「供給者の論理」を前提としたビジネスが行われ、「虚業」が育成されてきました。私の定義では、「虚業」とは「顧客が求めていないコストで成り立っている商売」を指します。コスト構造を変えるということは、こうした虚業を廃して、「実業」、すなわち「顧客が求めているコストを前提とした商売」に変えていくということです。
松井道夫
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決断して出した指針なり方針は、複雑なものではダメです。削いで削いで削ぎ抜いて、子どもにも分かるような言葉で話せるシンプルなものでないといけない。いままでの経験からすると、いい決断とはそういうものだと思います。
松井道夫
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特に重視しているのは、歴史書や哲学書です。書かれていることを覚えるのが目的ではありません。歴史的事実から「人間の本質」や「社会のそもそもの成り立ち」を読み取り、現代に置き換えて考えるのです。新しい組織のあり方について構想を練る有力なヒントになります。
松井道夫
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先代は1人で経営をして、1人で決めてきた人でした。私にも「あなたの責任でおやんなさい」ですから、社長というのは自分で決断して行動するものだと思っています。多数決で決める、相談して決めるというのでは、リーダーではない。
松井道夫
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死後、評価される画家が多いように、成功した経営者の多くは、当初、周囲の理解を得られなかった。理屈で解釈できる経営に成功はない。論理で割り切れないところにチャンスがある。
松井道夫