カール・ヒルティ

哲学者、法学者

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カール・ヒルティの名言

カール・ヒルティの過去の名言をまとめた名言集です。

  • 人生の幸福は困難に出合うことが少ないとか、全くないということにあるのではなく、むしろ、あらゆる困難と闘って輝かしい勝利を収めることにある。

  • 哲学者がどう言おうとも、人が生きている間の最も熱烈な望みは幸福である。そして、人が最も心から落胆するのは、この世では完全な幸福などあり得ないと悟った時である。

    出典:  カール・ヒルティ「Happiness: Essays on the Meaning of Life」

  • 苦しみは人を強くするか、それとも打ち砕くかのどちらかである。

  • 人間の最も偉大な力とは、その一番の弱点を克服したところから生まれてくるものである。

  • 苦しみは人を強くするが、喜びは大体において人を弱くするにすぎない。勇敢に堪え忍ぶ苦難と、苦難との間の休息の時間こそが、本当の喜びなのである。

  • 過度に謙遜する人を真に受けてはいけない。ことに、自分で自分を皮肉るような態度を信用してはいけない。その背後には、たいがい虚栄心と名誉心の強烈な一服がひそんでいる。

  • 人生で何にも増して耐えがたいことは、悪い天候が続くことではない。雲ひとつない好天が続くことだ。

  • 神に代わって人間を支配する三つの力である、金と名誉と享楽との関係を断ったときに、人は初めて自分を自由に感じることができる。

  • 決心ができていれば、あなたの心にのしかかるたいていの問題は、太陽の前の霧のように立ち消えてしまうものだ。

  • 「幸福」という言葉には、何か憂うつな響きがある。それを口にするとき、既にそれは逃げ去っているからだ。

    出典:  カール・ヒルティ「幸福論」

  • 平和はまず、心から平和を愛し、そして平和でありうる多数の個々人の間で成立するのでなければならない。そうすれば次第に国民の間に平和が実現するのであって、それまでは決して平和は成立しない。

  • 諸君にとって最も容易なものから始めたまえ。ともかくも始めることだ。

  • 常に偉大な思想を持って生き、つまらないことは軽視するように努めよ。

  • 歓びがどんなものであるかは、元来、多くの苦しみを堪え忍んできた人々のみが知っている。その他の人々は、真の喜びとは似ても似つかない単なる快楽を知っているにすぎない。

  • 幸福への旅路は、自分の世界の中にあり、自分の心に残る体験にある。

    出典:  カール・ヒルティ「幸福論」

  • 苦難はたいてい未来の幸福を意味し、それを準備してくれるものであるから、私はそうした経験を通じて、苦難のときには希望をいだくようになり、逆にあまりに大きな幸福に対しては疑念を抱くようになった。

  • 時には敵の方が正しいこともある。というのは、人間の心は生まれつき甚だ利己的であり、どんな反論もすべて自分に対する侮辱だと感じるからである。

  • 常に今日のためにのみ働く習慣を作るがよい。明日はひとりでにやってくる。そしてそれとともに新しい明日の力もまた来るのである。

  • 自然の休息による中断以外は、絶え間なく有益な活動をしている状態こそ、地上で許された最上の幸福である。

  • 高慢は常に破滅の一歩手前で現れる。高慢になる人はもう勝負に負けている。

  • 恐怖は常に人間の裏になにか正しくないことが生じた微候である。恐怖は、苦痛が肉体に対して果たすのと同様に、精神に対しても貴重な警告者の役目を果たすのである。

  • 我々が人生で直面する憎しみのほとんどは、単なる嫉妬か、あるいは辱められた愛に他ならない。

  • 働きの喜びは、自分でよく考え、実際に経験することからしか生まれない。それは教訓からも、また、残念ながら、毎日証明されるように、実例からも、決して生まれはしない。

    出典:  カール・ヒルティ「幸福論」

  • 何かにつけて憤怒をいだくうちは、自己を制御していない。すべての悪に対しては、平静な抵抗が最高の勝利を収める。

    出典:  カール・ヒルティ「眠られぬ夜のために」

  • 人生のおいて最も耐え難いことは、悪天候が続くことではなく、雲一つ無い晴天が続くことである。

  • 最良の友人とは、いつでも苦しいときに友を見捨てない人のことである。

  • 悪人が受ける主な罰は、彼ら悪人が善心に立ち還った瞬間に、よりよくなろうと願っても、もはや善の道に還ることが出来ないという点にある。

  • 悩みだけが、人を正しく謙虚にさせる。

  • すべての偉大な業績は、小規模に、少人数から始まるものだ。

  • 眠りにつく前に、翌朝起きることを楽しみにしている人は幸福である。

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カール・ヒルティについて

カール・ヒルティは19世紀の哲学者。法学者。自身はプロテスタントであり、キリスト教的思想から倫理的な哲学書を著した。現実感のない神学や教義を嫌い、実践的なキリスト教的生き方を啓蒙し自らも実行した。婦人参政権運動や救世軍への支援でも知られる。代表的著書に「幸福論」「眠られぬ夜のために」など。

1833年スイス・ザンクト・ガルレン州ヴェルデンベルク生まれ。父は有名な医者だった。ドイツ・ゲッティンゲン大学で法学・哲学を学んだあと、カール・ヒルティはハイデルベルク大学に移り法律の勉強に専念。博士号を得て弁護士となる。1874年ベルン大学の法学教授に就任。1890年にはスイスでウェルデンベルク区選出の代議士となる。翌1891年、カール・ヒルティはキリスト教信仰の精神に基づいて人生の目標たる幸福に至る道を示した「幸福論」を出版。この著書でカール・ヒルティは、聖書に基づいた純粋なキリストの教えの実践を説き、聖書以外の書物や神学、後づけて作られた教義などは重要視すべきでないとした。そして神の愛の体験、倫理的秩序への信頼、堅実な労働、不幸や苦しみによる内面の深化、正義への勇気などをもってキリスト教を実践し、人生の目標たる幸福に向かうことができるとした。

同1901年「眠られぬ夜のために」を発表。1892年スイス陸軍裁判長に就任。1909年ハーグ国際仲裁裁判所のスイス委員に任命されたが、同年秋心臓麻痺により死去。享年77歳。