プログラミングには、閾値というものがあります。例えば、経験の浅いプログラマには開発の全貌が見えないので、どうやっていいかわからない。手も足も出ないことだってあります。 それが、見える範囲が広い別のプログラマなら、簡単に達成できてしまう。その閾値が傍からは10倍、100倍という差に見えますが、実は単純な能力の差ではないんです。知識があったり、経験が豊かだったり、勘が鋭かったりするプログラマは、その閾値を乗り越えるんです。
まつもとゆきひろ(Matz) ソフトウェアエンジニア
この名言を見ている方にお薦めの名言
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子育てをするとき「いい子に育ってほしい」ってみんな思ってるでしょ?でもね、小さいときからずっといい子だと、けっこうつまらない大人になるんです。親が「いい子」を期待していることがわかると、子供はいい子を演じるようになります。叱られるようなことをしないのが「いい子」だと勘違いして、無難なことしかしない子になっちゃうの。
萩本欽一 コメディアン、タレント
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僕はいい画や字を見ると、自分より優れた人間がこの地上に生きていたことをはっきり知って、ありがたくなり、自分も負けていてはすまないと思う。
武者小路実篤 小説家、詩人、政治活動家
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研究がしんどかった頃、本当にいろいろな本を読み漁りました。「高く飛ぶためには、思い切りかがまないと飛べない」など、そんな当たり前の言葉が心に響くんですよ。「ああ、自分は今かがんでいる状態なんだ」と。
山中伸弥 医学者、iPS細胞の開発者
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道理をわきまえること、賢くなることに遅すぎるということはない。
イマヌエル・カント 哲学者
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難しくて理解できない本に出会ったときに、一旦本を置くんですよ。それから100冊ぐらい本を読んで、もう一度その難しかった本を開いたら、文字がめちゃめちゃデカく見えるんですよ。読める!ってなるんですよ。わかるぞ、わかるぞ!って読んでくと、活字が躍りだすっていう感じを超えて、自分が本の世界に360度入り込んでしまうみたいになるんですよ。
又吉直樹 お笑い芸人、小説家
まつもとゆきひろ(Matz)の他の名言
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文系・理系で分けると私の場合、興味のある領域は、科学とかサイエンスとかテクノロジーとかなので理系。でも得意な科目は、国語とか英語とか社会なんで成績的には文系という感じでした。
まつもとゆきひろ(Matz)
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大学3年くらいまでは、プログラミング言語を作ることって結構大変だし簡単なことではないので、自分には無理かもなって思ったんです。4年生の頃の研究室配属で、通称「言語研」と私たちは呼んでいたプログラミング言語について研究する研究室に配属されてから、「もしかして、やっぱり自分にも作れるんじゃないか」と思い始めて、言語設計に取り掛かりました。だから、大学3年までは、そこまで本気ではなかったんです。
まつもとゆきひろ(Matz)
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高校まで周りにプログラミング好きな人はいませんでした。大学でコンピューター・サイエンスを勉強し始めてからプログラミング好きの友人たちに出会って、「言語って作るものなの?」と言われ、自分が少数派だと気づきました。でも、もう「作りたい」と思ってしまった後だったんですね。
まつもとゆきひろ(Matz)
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私は常にやりたいことがあって、「一つ終わったから、さて次は何をやろうか」と改めて考えるようなことは一度もありませんでした。一番大きなテーマはプログラミング言語。Rubyもその一つです。それをどう使うかとかいった周辺のことも含めると、その関心は過去30年変わりません。私の場合はモチベーションがプログラミングそのものに近い部分に向いているので分割できませんが、中にはアプリを作って世界を変えたいというところに情熱を注いでいて、その手段でしかないプログラミングは特に好きではないという人もいるでしょう。それはそれでいいのではないかと思っています。
まつもとゆきひろ(Matz)
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受け身で言われた通りにやることを繰り返しているのか、次はこうしようと自発的に動くのか。それが違いを生むんです。仕事や会社を選ぶ段階で、そういう状況に陥らないよう、自分の裁量が多くなるようにという観点で選ぶというのはすごく重要なことです。目先の待遇や安定性を求めて大企業を選びがちですが、小さい企業だったら自分の裁量は増える。長い目で見たらそっちの方が得ということもあり得ます。
まつもとゆきひろ(Matz)
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プログラミングに触れたことがない子供たちに、体験の機会が与えられれば、隠れた才能を発掘できるかもしれないとは考えています。でも、学校教育にはあまり期待していません。プログラミングをおもしろいと思っている先生に教わらなければ、楽しさが伝わりませんし、楽しさが分からないと、継続する動機付けにはならない。
まつもとゆきひろ(Matz)
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エンジニアであるのなら、積極的に勉強するとか、新しい技術に興味を持つとかいうのは自然とできることだと思いますけどね。そうでない人というのは仕事として渋々やっているわけで、できれば勉強もプログラミングもしたくないのでしょう。お金さえもらえれば、エンジニア以外の仕事であっても特に変わらないわけで。でも本当はプログラミングってすごく面白いんですよ。何が面白いかって、例えば使っているソフトに気に入らないことがあったら、すぐにカスタマイズして自分の思い通りにすることができる。
まつもとゆきひろ(Matz)
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プログラム言語に関心を持ったのは、高校生の頃です。父がテクノロジー好きで、ポケットコンピューター(パソコン黎明<れいめい>期の1980年代に販売された小型機)などが家にある環境だったことが影響しています。近所の本屋でプログラミングの本や雑誌を買い、世の中にはいろいろなプログラミング言語があって、それぞれ思想や哲学に基づいてデザインされていることを発見しました。それなら自分の考えるプログラム言語を作ってみたいと思いました。
まつもとゆきひろ(Matz)
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プログラミング言語がメジャーになるかは、ユーザーを惹きつける魅力があるかどうかでしょうね。使ってもらってなんぼですから、プログラマの方々に、その言語を使う熱意を持ってもらえることが大切です。熱意があれば、仕事だけでなく趣味のプログラミングにも使うでしょうし、もっと知りたいとコミュニティ活動へも広がっていきます。
まつもとゆきひろ(Matz)