Jリーグを作るとき、僕はリーグの総務、経理の制度設計をシビアに進め、お金の扱いと流れの透明性を保つことにこだわりました。Jリーグには実務を担える人材がいませんでしたから、銀行から能力のある人を招き、ドイツのブンデスリーガやイングランドリーグを参考にガバナンスを整えていったんです。なぜ、僕がそこにこだわったかと言えば、経営基盤がしっかりしないまま、「百年構想」のような大きな夢を語っても実現は難しいからです。
川淵三郎 Jリーグ初代チェアマン、B.LEAGUE初代チェアマン
この名言を見ている方にお薦めの名言
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損益計算書は、経営者の日々の行動を描き出したものなのです。
稲盛和夫 京セラ創業者
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事業資金として大いに金を儲けねばならぬ。経費も節約せねばならぬ。冗費無駄を省かねばならぬ。ただ将来の事業の進展を邪魔するような、儲け方をしてはならぬ。あくまでも事業を主とし、資本蓄積を従とし、この本末を誤ってはならぬ。
出光佐三 出光興産創業者
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ビジネスが良ければ、株価はいずれそれを反映する。
ウォーレン・バフェット 投資家、バークシャー・ハサウェイ会長兼CEO
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僕は経理の勉強をしていたんですけど、経営にとって重要なのは赤字とか黒字とかじゃないってことに気づいていなかった。経営にとって一番重要なのは、現金があるかどうか。キャッシュフローこそがすべてなんです。僕はそれをわかっていなかった。だから黒字なのに潰れそうになりました。キャッシュフローという概念がなかったんですね。
渡邉美樹 ワタミ創業者
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最も重要なのはプロダクトの質であって、それ以外のなにものでもありません。テスラ・モーターズでは、広告に一切お金を使わずに製品の質だけを追求しています。全ての資金は最高の質の車をデザインし、製造することに費やしています。もし、会社が費やしているお金がプロダクトの質の改善につながっていないのであれば、それは今すぐやめるべきです。
イーロン・マスク PayPal、SpaceX創業者、テスラモーターCEO
川淵三郎の他の名言
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理念を具現化する方法はその時代に合ったやり方にすべき。
川淵三郎
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W杯は日本のサッカーファンが熱狂するキラーコンテンツであることは否定しません。でも、僕はそもそもW杯を起爆剤にしようとは考えていません。予選で負けることだってあるわけだから、そんなものを当てにはできません。やるべきはスポーツ好き、サッカー好きの子供をどう育てていくか、優れた指導者をどう育てていくかという底辺づくりです。それなくしては、将来の日本のサッカーの発展はあり得ません。
川淵三郎
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多くのビジネスでは、お客さんが欲しいから、最初に設定したハードルをすぐ下げてしまいます。でも、「イヤなら参加しなくてもいいですよ」というぐらいの気持ちで、ギリギリまで踏ん張らないと駄目です。仮にJリーグ発足時の参加チームが6チームぐらいしかなかったとしたら、主導権はチーム側にあるわけだから、参加資格の条件をどんどん下げなくてはいけなかったと思います。もしそうなっていたら、Jリーグは発足しても成功していなかったでしょう。
川淵三郎
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定説や慣習から外れた奇抜なアイデアも、理念に基づいていれば道をそれる恐れはない。
川淵三郎
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朝、こうだと思っても、夜、こっちの方がよかったとわかれば、判断をかえることを恐れてはならない。それでやれ手続きがどうだとか、一度決めたことなんだからという組織は衰退していきますよ。
川淵三郎
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Jリーグは、プロ野球の真似をしても成功するわけがないと思っていました。当初、イメージとしてあったのは、ヨーロッパのクラブ組織です。地域の人々から愛されている地元密着型のクラブチームがあって、そのクラブが設置した施設で、地域の人々がスポーツを楽しむ。そういう環境が日本にあったらどんなにいいだろうと、ずっと夢見てきました。
川淵三郎
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今、若い人は入社して数年で迷うと聞きます。この会社にずっといて、自分のやりたいことができるのだろうか、自分の能力を引き出せるのかと。転職や起業を考えるのも決して悪いことだとは思いません。ただ、今の仕事が自分にとってどんな力をつけてくれているのか、分析してみたらいい。仕事は複合的で、専門力、マネジメント力、交渉力、営業力、企画力、そして経営力など、必要な能力がある。自分は今どこにいて何を身につけているのか、意識することが大事です。企業や組織の中で、自分が手掛けている仕事はどの分野か、考えてみることです。
川淵三郎
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僕から言わせると、みんな弱気で夢がない。もっと強気で、もっと大きな夢を持って、バスケットボール界を発展させる。楽しい、興奮する、また見に来ようと思うスポーツになりますよ。
川淵三郎
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企業は基本的に営利目的なわけですから、利益を挙げるのは当然です。じゃあ、その利益を社会のためにどう使うのか。これが重要。少なくとも企業に大きな利益が残ったのは、スタッフや、取引先、お客さんなどなど、多くの人が携わってくれた結果でしょう。だったら、その利益を使って今度はできるだけ多くの人に恩返しすること。そうやっていくことに、自分が生きている甲斐を見つけないといけない。それが見つけられないような事業活動なら、はっきりいってやらないほうがいい。
川淵三郎