又吉直樹
お笑い芸人、小説家
又吉直樹の名言
又吉直樹の過去の名言をまとめた名言集です。
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「誰が正しい」とか「誰が間違っている」とかは言うつもりはないんですよ。要は、完璧な人間、まともな人間なんていないって思っている部分があるんです。
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僕らの世代は、さんまさんとかダウンタウンさんとかに憧れて芸人になるんですけど、同世代でそうなれた人はひとりもいないんですね。なれなかったから「全滅」なのかって言われたら、そうでもない。年表には誰一人載らないかもしれないけど、「全滅」ではないということは実感としてある。
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僕、発言と表情があまりにシンプルに一致している人を見ると、作為的なものを感じて怖くなるんですよ。それよりも、面白いですねって言いながら笑ってなかったり、なるほどって言いながら全然わかってなさそうだったり、早くこの話終わらせて次にいこって思ってる顔が見えたりするほうが面白いし、見ていて好き。いろんな感情が混ざっている人のほうが、こちらの想いもちゃんと託せる気がするんです。
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芸人を始めると先輩にも同世代にもおもしろい人なんていっぱいいて、後輩にも抜かれて…。最初の1、2年は嫉妬していましたね。自分は世の中に待たれていると思っていたのに、全然待たれていなかった。でもあるとき、あの人が世に出たから自分が世に出られないっていう考えをやめたんです。自分たちはまだ単純に世に出るレベルに達していないんだって考えかたを切り替えたら、他人への嫉妬心はなくなりましたね。自分が売れるためになにが必要かだけ、考えるようになりました。今でも本当にすごいものを見ると嫉妬しますけどね。
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「書きたいな」というテンションが上がってきた時に、何を書くかを具体的に考えた方がいいかと思っているんです。
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30代後半になった今、先輩との関係を遮断すると仕事の幅が広がらず、結局自分が損をすることもわかる。自分よりも圧倒的に優秀な人と飲みに行ったり、話をしたりする機会をどうやって作るかという工夫も必要。
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自分が面白いと思う核の部分は変えませんよ。そのものを変えたら、それは自分が芸人に向いていないということやと思うから。でも、アプローチの仕方、表現の方法をわかりやすくすれば、多くの人に伝わります。
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僕、いま2作目の小説書いてるんですけど、むちゃくちゃ考えるんです、小説を書く理由を。お笑いは、ライブでお客さんを笑かしたいという明確な目的があるから、なんの迷いもなくできるんですが。
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僕も、小説を書いてラッキーなことに話題にしてもらったんですけど、とくに「違う仕事をやってる」とは全然考えてないですね。そもそも日本の近代文学のおこりというのは「笑い」が深く関係しているんです。明治時代、本や新聞は「○○なり」みたいな「文語体」で書かれてたので、エリートしか読めなかったんです。そこに、三遊亭圓朝という落語家の噺を口語で書いた本が出て、バカ売れしたんですよ。それで文学も「あの書き方で書いたらええんちゃうか?」っていうのが日本の近代文学のはじまり。
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書評家の方や本読みのプロが書いた解説や書評って、本好きの人間からすれば、発見があったり、本を読むきっかけになったりします。けど、本の好きな人だけに向けて書かれている節があったりしますよね。そういうのになじみがない人が触れると、本はものすごいややこしいことが書いてある別の世界のもんやな、と苦手意識を持ってしまうと思う。読書は選ばれた人間しか味わえへんみたいな部分は、違うと思うんですよね。
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夏目漱石の「吾輩は猫である」や「坊ちゃん」、太宰治の「お伽草紙」など、落語っぽい話は今読んでも面白い。それは多分人間の表層じゃなくて、本質的にずっとおもろい所。滑稽さみじめさ、笑うしかないわ~ってことが書かれているので、そういう所は参考になるのかもしれないですね。
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「火花」は芸人の世界の先輩後輩の上下関係という設定だけ決めて、後は何の制限もつけずに書きました。だからより自分に近い言葉でストレートに書けました。
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普段は1日で1万文字書けますが、小説は5時間ぐらい休まずに書いても原稿用紙で3枚とか4枚しか書けないんです。全然違う時間の流れ方をしていたのかもしれませんね。
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小説書くのはめっちゃ楽しかった。どんどんできていく喜びがありますから。一回小説書いたら絶対癖になるみたいですね。
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子供の頃から僕はみんなから愛されるタイプの人間じゃなかった。急に注目を浴びたことで、みんなの期待に応えようとし過ぎているんじゃないか。もちろん読みやすくするための努力はするけれど、結局は自分の思うものをつくるしかない。そんな当たり前のことに気付いた。
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厳しい先輩でも、「あれ?この人すごく面白い」「こういう面白さもあったんや」と気づくと、好きになれる。好きになると付き合うのも苦じゃなくなる。
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目の前のことに全力を注いだ結果、良ければ仕事は増えるし、ダメだったら減る。それを繰り返していくしかないと思っています。
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「火花」は貧乏芸人時代を忘れないために、六畳一間のアパートにこもって書きました。
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自分に対する女心は、自意識が邪魔をしてわからないんです。
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芸人になって最初の頃は怖かった。毎日、僕らに何ができるんやろう。何かできることからやろうと徐々に思うようになった。
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難しくて理解できない本に出会ったときに、一旦本を置くんですよ。それから100冊ぐらい本を読んで、もう一度その難しかった本を開いたら、文字がめちゃめちゃデカく見えるんですよ。読める!ってなるんですよ。わかるぞ、わかるぞ!って読んでくと、活字が躍りだすっていう感じを超えて、自分が本の世界に360度入り込んでしまうみたいになるんですよ。
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難しいとか、俺には合わへんとか、面白くないって、例えばその時思ったとしても、それは自分がその本を読むタイミングじゃなかったり、能力がまだなかったりするだけで、面白くない本ってないんじゃないかと僕は思うんですよ。
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言葉を使うという意味で、お笑いと文学は共通するとこは多いのかなと思いますね。お笑いが文学に与えている影響もでかいでしょうし、日本の文学の起源は落語にあったようなものなので、密接な関係にあるでしょうねぇ。
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最初の一言が、「爬虫類を飼うしかなさそうな奴がこっちを見ていた」だったなら、僕はその人の話を一応は聞く。
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僕は何かに反応することや摩擦の結果でしか、自分の考えていることを超えられないんです。10代のころから、偶然性とかに結構ゆだねてきたんで。
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雨のおかげで、「まだ降ってましたか?」と話し掛けて貰えた。
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ネタ見せで酷評されると腹も立ちます。でも、審査する側は何百とネタを見なければいけないわけで。我を張って「これが面白いんや」と言うても仕方がない。そこで「面白いって何ですか?」と質問してみたんです。僕の思う面白いは確固としてあるわけで、でも、笑いには趣味もあります。まずは審査する人の「面白い」と摺り合わせないと、ライブに出してもらえないですから。
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時代が変わっても読めるというのは、表層のことではなて、なにかしらの本質、真ん中の部分を書いているからだと思います。たとえば経済書でも、昔は実践してもダメだったのがいまの時代にめちゃくちゃマッチするものもあるかもしれませんしね。
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思い通りにならないことって、たくさんありますよね。でも、そうした出来事が起こる原因にちゃんとした犯人はいない。何かのせいで、思い通りに物事が進まないということじゃない。世界って、そんなにわかりやすい作られ方はしていないと思うんです。
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必要なことが全部書いてあれば、連絡事項としては伝わる。ただ、それが100%ではない。全部言っちゃうとかえって伝わらないようなところがある。
又吉直樹について
又吉直樹は日本のお笑い芸人であり小説家。 綾部祐二とお笑いコンビ「ピース」を結成。2010年にキングオブコントで準優勝、M-1グランプリで4位になり、さらに若手コント番組ピカルの定理が放送開始されてブレイク。テレビ番組を中心として活躍を見せた。芸人としても文学好きをネタにしていた又吉は、文芸雑誌「文學界」で小説「火花」を発表。文學界は売り切れが続出し、同誌史上最高の4万部を販売。火花は単行本化され200万部以上を販売。又吉直樹は火花で芥川賞を受賞した。
1980年6月2日、大阪府寝屋川市生まれ。小学校からサッカーを始め、高校サッカーでは大阪の強豪北陽高校で活躍。高校卒業後はサッカーの有力大学への推薦の話もあったが、お笑い芸人を目指して吉本総合芸能学院東京校に入学。中学の同級生の原偉大と又吉直樹は「線香花火」というコンビを結成。結成3年目の2002年にM-1グランプリで準決勝に進出するなど活躍したが、原偉大の芸人引退に伴って解散。この線香花火は小説「火花」のモデルになったとされる。解散後は2003年に綾部祐二とお笑いコンビ「ピース」を結成。2010年、ブレイク間近の若手芸人として注目を浴びたピースはバラエティ番組への出演が増加。キングオブコント準優勝、M-1グランプリ4位など賞レースでも結果を残したことで人気が上昇。同年にはコント番組「ピカルの定理」が放送開始。2011年にピースはタレント番組出演本数ランキングで第6位、ブレイクタレントランキングでは第1位となるなど、ブレイクを果たす。2015年、又吉直樹は文芸雑誌「文學界」で処女小説「火花」を発表。同作で芥川賞を受賞する。又吉の芸人としての知名度に加え、芥川賞受賞作ということで同作は200万部を超える大ヒットを記録。又吉は小説家としても知名度を得た。2017年同年3月、綾部のニューヨーク移住に伴い、ピースの活動を休止。同年5月、二作目の小説「劇場」を発表。2019年小説「人間」を発表。
又吉直樹の名言を見ている方へお薦めする名言
又吉直樹の残した名言を分析し、それらの名言の傾向に近い名言を厳選して紹介します。
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儲けよう、儲けようと焦れば焦るほど失敗する。他人がいいぞと言ったり、上手く儲けた話を聞いて、あわてて手を付けると、もうその時は手遅れだ。いつまでも柳の下にドジョウがいるわけではない。
堤康次郎 西武グループ創業者
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二人の人間がすべてにおいて同じ意見なのであれば、そのうち一人は必要ない。
ウィンストン・チャーチル イギリス首相、軍人、作家
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政治家は自らの職を守るためなら何だってする、愛国者になることだってね。
ウィリアム・ランドルフ・ハースト ハースト・コーポレーション創業者
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自分がそれを好きか嫌いかってこと以外に、自分がそれをできるか、できないかってことを見極める必要がある。
宮崎駿 アニメーション作家、映画監督
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よい判断力はよい理解から生まれ、よい理解はよい法則から引き出された理論から生まれる。そしてよい法則は、ありとあらゆる化学および芸術の共通の母、よい経験の娘である。
レオナルド・ダ・ヴィンチ 画家、彫刻家
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これまで蓄積してきたノウハウを生かし、他社がマネしたくてもマネできない製品を作っていく。それが、企業として優位性を持ち、生き残っていくためには欠かせない。
樫尾和雄 カシオ計算機創業者
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何かを変えようとしたとき、全員を喜ばせることはできません。そして全員を喜ばせようとするなら、大きな進歩は望めないのです。
マーク・ザッカーバーグ Facebook創業者
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偉大で崇高なものを判断するには、それと同じ心がいる。そうでないと我々自身の中にある欠陥をそれに付与してしまう。まっすぐなオールも水の中では曲がってしまう。
モンテーニュ 哲学者
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忙しい人達が、やめても問題ないことをいかに多くしているかは驚くほどである。なすべきことは、自分自身、自らの組織、他の組織に何ら貢献しない仕事に対しては、ノーと言うことである。
ピーター・ドラッカー 経営学者
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10人中9人がうなずくことは、たいてい間違っている。
松井道夫 元松井証券社長
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何をやるのかを決めるのは簡単だ。何をやらないのかを決めるのが大事で、何をやらないか決めるのは難しい。
マイケル・デル デル創業者
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自由な国家では統治者が使用人であり、国民が上位者、主権者である。
ベンジャミン・フランクリン アメリカの政治家、科学者
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一般社会において、あと一歩で契約を取れなかった社員が「自分の仕事はしました」と胸を張るだろうか。前回からの成長ぶり、その仕事にベストを尽くせたかどうかの評価は別の次元の話であり、契約を取れなければ仕事をしたとは言えない。
落合博満 プロ野球選手、プロ野球監督
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知識も自信もない経営者は、冒険を嫌い、自分の行動をいちいち正当化する必要を感じ、すぐにコンサルタント会社に相談する。
盛田昭夫 ソニー創業者
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経験的に「いい」と思われることはみんながやるから、競合になってしまいますます厳しい状況になる。みんなが「いい」と思うことなどやる必要がなくて、むしろ、「そんなのだめだろう」と思うようなことに意味がある。
鈴木敏文 セブン&アイ・ホールディングスCEO