フィクションに「穏やかならざるもの」がないと物足りないんですよ。無菌状態の美しい話とか、平和なのどかな話って、嘘っぽく思えちゃうんですよね。やっぱりドキドキハラハラしたいじゃないですか。物語にバイオレンスな部分をどうしても導入したくなるんですよ。物語の上で必然性のある暴力。
伊坂幸太郎 小説家
この名言を見ている方にお薦めの名言
-
作詞には苦しむことが多いです。曲がもともと持っている性格みたいなものは自分でコントロールしてるわけじゃない。自然に持ってるもので、それをいかに感じ取ってふさわしいものにするか。ふさわしい詞というのはもともと決まっているようなものという認識。
椎名林檎 歌手
-
僕は、日本マンガのすばらしいところは、即興性だと思います。あることをパッと思いついたら、ストーリー全体も変わっていきます。7年や8年、長いこと連載が続く状態で、最初に考えたことを貫徹するのは、すごく立派な感じがしますが、飽きると思います。作り手が飽きちゃった作品は、絶対におもしろくないです。描きながら、作り手が「えっ、こうなるんだ!」っつってワクワクドキドキしていないと、作品は絶対におもしろくない。
浦沢直樹 漫画家
-
書く時は、常にその場で決めています。瞑想するのもそのためです。瞑想することで、いったん自分を消す。自分が透明になって宇宙に身を任せ、その場のエネルギーにチューニングする。そうすることで初めて魂のこもった書を書くことができるのです。
武田双雲 書道家
-
僕の心はいつも感動している、何かを感じている状態なんです。人間って、何も感じずにいると、当たり前ですが何も感動できなくなりますよね。でも、それじゃつまらない。僕はいちいち、その瞬間、そのものをとことん味わうことにしているんです。たとえば、温泉に入ったときに、誰もがわざとその瞬間の喜びを、大げさに味わうものです。喉が渇いているときに飲むビールのおいしさもそうだし、おいしいものを食べるときもそう。特別な瞬間だけでなく、毎日、すべての瞬間にそれをやり続けたらどうなるだろう?という実験を、僕は日常的にしている。それが創作にも表れているのかなと思います
武田双雲 書道家
-
レコードは買わず、店で試し聴きした。一度か二度聴けば覚えてしまうんだ。
ボブ・ディラン 歌手
伊坂幸太郎の他の名言
-
人間は大きな目的のために生きているんじゃないの。小さな目的のために行動したら?
伊坂幸太郎
-
奇を衒っているわけでもないのに、この先どうなるのか分からない。というお話が、小説でも映画でも好きなんです。オリジナリティ、世界観がしっかりしている、というか。
伊坂幸太郎
-
たぶん絵というのは、紙に殴りつけた祈りだよ。
伊坂幸太郎
-
既婚者の男がね、まずいな、って顔をしている時の大半は奥さんが関係してるんだって。
伊坂幸太郎
-
映画で描くようなアクションを、小説でそのまま描いても、映画には敵いませんから、「読んでいて楽しい」ものになるように意識はします。淡々とあっけなく書くか、もしくは、笑えるくらい細かく書くか、どちらかにしたいとは思っているかもしれません。
伊坂幸太郎
-
違うんだって。日本人はその報いをすぐ欲しがるだろ。ブータン人はそうじゃない。今じゃなくていいんだ。生まれ変わった後に、それが返ってくるかもしれない。そう思っているんだ。日本人は即効性を求めるから、いつも苛々、せかせかしている。それに比べれば、ブータン人は優雅だよ。人生が長い。
伊坂幸太郎
-
コップ半分の水を見て、「まだ半分もある」と述べることも、「もう半分しかない」と述べることも可能なように、情報や統計は見せ方により、どんなものの根拠にも使える。
伊坂幸太郎
-
本を読み、内容を噛み砕く事で、語彙が増え、知識が増え、いっそう読解力が増した。本を読む事は、人の感情や抽象的な概念を言語化する力に繋がり、複雑な、客観的な思考を可能にした。
伊坂幸太郎
-
小説の中で犯罪を描く理由はいくつかあるんですけど、1番大きいのは、小説のなかで何も起きないということへの不安なんだと思います。僕が言うとウソくさいんですけど、小説に毒を入れたいんですよ。何も起きない、無菌な状態の小説というのも世の中にはあるし、ぼくの小説も比較的そうだと思われている節があると思うんです。「癒し系」的な。僕自身は、小説や映画、つまりフィクションには毒がないと嫌なんですよ。毒という意味で、思いつくのが犯罪なんです。だから、何か事件を起こしたくなる。
伊坂幸太郎