いい大学に行って、いい会社や官庁に入ればそれで安心、という時代が終わろうとしています。それでも、多くの学校の先生や親は「勉強していい学校に行き、いい会社に入りなさい」と言うと思います。勉強していい学校に行き、いい会社に入っても安心なんかできないのに、どうして多くの教師や親がそういうことを言うのでしょうか。それは、多くの教師や親が、どう生きればいいのかを知らないからです。勉強していい学校に行き、いい会社に入るという生き方がすべてだったので、そのほかの生き方がわからないのです。
村上龍 小説家、脚本家
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楽観主義者は存在しない場所に光を見る。しかし、なぜ悲観主義者はその光をかき消すのか。
デカルト 哲学者
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人々は時おり人間の「野獣のような残虐さ」を語る。しかし、これは動物に対して不公平であり、無礼である。どんな動物も、人間ほど狡猾な、芸術的ともいえる残虐さを持たない。
ドストエフスキー ロシアの小説家
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長期に渡って支配下に置かれ、その下で生きるのに慣れてしまった国民は、なにかの偶然で転がり込んできた自由を手にしても、それをうまく活用することができない。
マキャヴェリ 政治思想家
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私が小学校5年生の夏休みに日本が戦争に負けたんですが、小学校では一学期には聖戦、正義の戦争と教えていた。「アジアを解放する戦争」だと。それが夏休みに戦争が終わって二学期になると、間違った戦争、侵略戦争と言われるようになって、どうも世の中の人の言うことが信用できないと思った。そういう気持ちがあって、世の中の常識、それを自分で探っていく、そういう仕事がしたいという気持ちがあった。
田原総一朗 ジャーナリスト
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我々は、天候に恵まれること、豊作、恋愛、金持ちになること、会社を持つこと、昇進することを願うことに慣れている。しかし、より賢くなりたいと願う人はだれもいない。
アントン・チェーホフ 劇作家、小説家
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好きな対象に対して依存しなければ、いつまでも楽しむことができる。
村上龍
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僕は「日本を元気にする」という類の議論は無責任だ、と書いたことがあります。これだけ多様化し成熟した社会で、「日本をどうする」といってできるものではない。個人や企業が努力して、その個が集まって全体が変わっていくというのが本筋だと思います。
村上龍
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NHKは、「紅白歌合戦」という旧態依然としたイベントを続けることで、「変化など必要ない」というメッセージを毎年送り続けていることに気づいていないようです。
村上龍
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奮起させようとするより、「疲れたら休め」と言ってあげたほうが、逆に今後長い目で見た場合に、効率が上がるかもしれません。歳を取れば取るほど体力・精神力が向上する生物は地球上に存在しません。私たちは、何歳になっても奮起できるような身体的・精神的機能を、基本的に、持っていないのです。
村上龍
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生きようという姿を示すだけで、他のだれかに何かを与えることができるのではないか。
村上龍
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考えることを放棄している人が増えているように思う。これは生きる上で非常にリスキーなこと。
村上龍
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合理的で正しい使い方と、間違った使い方があるだけで、エネルギーに善悪はない。
村上龍
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永遠に挑戦者であることは出来ない。しかし、挑戦者の感覚を持続できない奴は前に進めない。
村上龍
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自分が知ったかぶりだとわかっているのは、本当の知ったかぶりではないと思います。本当の知ったかぶりの人は、自分が知ったかぶりだと気づいていない場合が多いです。自覚できているか、いないかは、とても大切です。たとえば、「嘘つき」でも同じです。本当の嘘つき、というか精神医学的な対応が必要な人は、自分が嘘つきであると気づいていない、または認めていない場合が多々あります。
村上龍
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人間は柔らかい生きものだ、その柔らかさ、脆さ、危うさが人間を人間たらしめている。
村上龍