地球温暖化が進んで、100年後に地球はあっても、人類は存在していないんじゃないかな。技術進化を予測するより、二酸化炭素削減と代替エネルギーの問題を解決するのが先だと思います。
中村修二 青色発光ダイオードの発明者、カリフォルニア大学教授
この名言を見ている方にお薦めの名言
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世の中のために働いていると言っている人間で、本当に世の中のために働いている人間を見たことはない。
アダム・スミス 経済学者
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どうしてこう旗日が多いのか。日本人はこんなに休んでいちゃ、国が滅ぶんじゃないか。
伊集院静 小説家、作詞家
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私は学殖なきを憂うる。常識なきを憂えない。天下は常識に富める人の多きに堪えない。
森鴎外 小説家、評論家、医者
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現実のほかにどこに真実があるかと問うことなかれ。真実はやがて現実となるのである。
湯川秀樹 物理学者。日本人初のノーベル賞受賞者
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いいものイコール売れるわけじゃない。売れたからって、いいものとはかぎらないけど、売れるというのは優作が考えるよりはるかに難しい行為なんだよ。
堀江貴文(ホリエモン) オン・ザ・エッジ創業者、投資家、著作家
中村修二の他の名言
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日本企業にとって一番問題なのは英語でしょうね。だって、日本の企業が失敗したのは、うまくグローバリゼーションできなかったからです。代表例が携帯電話や太陽電池です。いいものを作っていたにもかかわらず、グローバリゼーションで後れを取った。政治の場でもそうですし、学会のような研究開発の世界でも全く同じです。展示会や国際会議に行っても、いろいろな外国人と雑談するようなことはしない。仮にいいものを作っても、大きな国際会議で「我々の技術を標準にしろ」とうまく交渉できない。
中村修二
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日本は官僚主義がまん延している。私はノーベル賞の際に米国の市民権を取ったことを話した。すると二重国籍は問題だと日本のパスポートは更新できなくなり、取り上げられた。同僚の在米ドイツ人研究者はノーベル賞受賞を機に特例で二つ目のパスポートが贈られた。ドイツも二重国籍を認めていない。日本の社会はノーベル賞に狂喜するが、日本の政府は官僚主義だ。この対応の差に同僚たちも驚いていた。
中村修二
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研究費の半分以上はだいたい軍から来るんですよ。それで、軍のお金をもらう人はアメリカの市民権がないとお金もらえないんですよ。軍は機密でしょ?支給対象がアメリカ人だけなんですよ。アメリカ人以外のパスポートの人は全部排除されるんですよ、お金もできない、研究もできない。だからアメリカで大学教授として生きるためにはアメリカの市民権を持ってないとダメなんですよ。取ってないと研究費も集まらないし、研究もできないから。だから、そういう意味で2005、6年ごろに(米国市民権を)取ったんです。
中村修二
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科学の世界では、博士号を持っていない人は科学者ではなくてエンジニアなんです。つまり、学部卒・修士卒は「お助けする人」。月収も倍以上違います。博士課程の学生と教師だけで寄り集まっていたし、裏方扱いの私はディスカッションに呼んでもらえなくて、いつもカヤの外で黙々と研究するだけでした。
中村修二
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米国に行く前は、恐怖感もありました。でも、行ったら、もう吹っ切れました。もちろん最初は苦労しますよ。でも、自分の能力が上がっていくのが分かります。「日本にいたらぼけるな」と思っていましたね。ある程度のポジションになったら、何もしなくても部下がやってくれるわけだから。極論すれば、書類にサインするだけでしょう。
中村修二
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本来、日本はこんなにも悲惨な状況に置かれていて、米国なら市民が政府を訴える。このインタビューは日本で読まれる限り、私の言いっ放しになるだろう。官僚や政治家、市民、日本は誰も動かない。米国なら司法を通じて市民が社会を変えることができる。日本は何も変わらない。それが当たり前だ、仕方ない、と思っているから沈んでいるということに気が付くべきだ。一度すべて壊れなければ、若い世代が再興することもできないのだろう。
中村修二
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ノーベル物理学賞には受賞分野の順番があるんですね。宇宙関係やベーシック理論などね。私の場合は固体物性。4~5年おきにこの分野の受賞がまわってくるんです。今年は私の分野。だから今年来なければ、もう来ないかな、と思っていました。製品化して21年経ってますから、これで来なかったらもうないかもしれないと弱気にもなっていました。ほかにも固体物性の候補はいますからね。しかも私の場合は製品化したのであって、そういう業績では来ない、やはり理論でなければ、とも思っていました。
中村修二
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日本の企業は、国内市場のことだけ見てやってきて、グローバル化に遅れてますからね。韓国のサムスンなんかが世界的になってきて、太陽電池も液晶テレビもバッテリーも競争が激しくなってきてる。世界観をもって仕事とか研究をしないと駄目ですよ。
中村修二
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能力のある人がきちんと評価される米国の素晴らしさを実感し、日本との落差を再認識した。
中村修二
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私の裁判を通じて、日本の技術者の待遇はいい方向に向かっていると思っていた。それを維持してほしい。そうでないと、日本の技術者はかわいそうですよ。米国に比べれば、日本では人材の流動性が本当に低い。技術者は今のところ、「永遠のサラリーマン」になる以外、選択肢はほとんどないんです。なのに、特許権もすべて企業に帰属するようにするという。
中村修二