養老孟司

解剖学者、著作家

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養老孟司の名言

養老孟司の過去の名言をまとめた名言集です。

  • 今の人は意思を通じさせられると思っているんですよね。そうじゃない。言葉というのは礫つぶての投げ合い。ただ、こうやって向かい合っていると分かることがある。それを以心伝心とか言ったわけですよ。「話せば分かるなんて大うそ」というのはそのことです。

  • そもそも先のことなんか、だれにも分からないんです。どうなるか分からないけど、まずやってみよう。そういう気持ちが苦境を切り抜けるパワーを与えてくれる。

  • 私は、幸福論など語ろうとは思わない。むしろ馬鹿げているとさえ思っています。だって、今思っている幸せと、後から思う幸せとはまったく別のものだからです。

  • 結局ね、ダメなんですよ、人に生かしてもらったら。自分で生きなきゃダメなんです。

  • 変わっていくこと、それが学ぶということ。知るということです。自分が変わっていなかったら、何も学んでいないと思えばいい。

  • 人生でぶつかる問題に、そもそも正解なんてない。とりあえずの答えがあるだけです。

  • そもそもいちばん出来の悪いのがいるってのは、共同体では大切なことなんですよ。ビリがいなくなれば、ビリから二番目がビリになる。ビリの人は、全体に恩恵を与えているんですよ。

  • 他人は互いにわかり合えないものです。わかり合えないからこそ、言葉があるのです。

  • 今の人間は、何でもわかると過信しています。丸の内のオフィスを見てください。無駄な物がひとつもない。意味がわかるものとして空間をつくっている。世界が逆転していますよ。

  • 「バカの壁」が売れたのはそもそも変なんだよ。今までずっと同じことを書いてきたのに全く売れなかったんだから。いや、なぜ売れたのか説明できますよ。タイトルが良かったし、新書というのが手軽だった。それに僕が話したことを話し言葉で文章にした人がうまかった。

  • 自己実現などといいますが、自分が何かを実現する場は外部にしか存在しない。より噛み砕いていえば、人生の意味は自分だけで完結するものではなく、常に周囲の人、社会との関係から生まれる。

  • 毎日がつまらない人は、「このままでいい、世界はいつも同じだ」と決めつけている人なんです。

  • 現実とはなにか。それは皆さんの「行動に影響を与えるもの」なんです。だからそれは「人によって違う」。

  • 普通、誤解されて怒っている人は、誤解されることによって損するのは自分だという考えをもっています。でも私は誤解して損するのは相手だというふうに思うようにしています。

  • 先が見えないときは、まず一歩を踏み出してみなさい。

  • やることがないとか、面白くないとか言っていませんか?世の中が面白くないですか?でも世の中簡単に変わらないですよ。じゃあ、どうすれば面白くなるのか。自分が変わることです。自分が変われば、世の中が面白くなる。

  • 自力で試行錯誤しないと、身につきません。人に教わるのは一見効率的ですが、大きな弊害がある。教わったことを真似すれば、物事はできてしまうことが多い。すると、なぜできたのか考えなくなってしまいます。いちいち「なぜ?」と考えることこそ、重要なのです。

  • 僕は山を歩いていて、ばったり人に出くわすとうれしい。でも今は、知らない人がわずらわしかったり怖かったりする時代でしょう? 人間の価値が下がってしまったんですよ。

  • 子供いなくなっていますだから。“いなくなっている”って意味は、子供の持っている権利がどんどん失われている。一番先に起こったのが30年代。すでに子供の遊び場がないっていう議論があった。遊び場がないなんて今いいませんよ。なくて当たり前。つまり子供は消されちゃっているんですよ。だから少子化って言っているけどあたりまえでしょって。子供だって生まれて来たくないよなって。じゃあ子供何か?と言ったら弱者ですよ。弱者の権利はどんどん剥奪されます、こういう社会では。

  • そのうちね、AIで人がいらなくなるとか、バカなこと言ってるわけですよ。本来、道具だったはずのものが人を置き換えているわけでしょう?これってなにって話。素直に考えたらおかしいはずなんですよ。コンピューター自身が自分を改良するようになってきたら、もう人間いらないって話。じゃぁ、なんでそういう物を作っているんですか?自分のためって、忘れちゃったよ、もう、コンピューターはね。

  • 日本人は外ばっかり見ている。しかも、根拠もない世の中の常識に踊らされている。だから不安になる。

  • 自分が変われば世界も変わる。自分が変われば楽しくてしょうがなくなる。同じ場所で風景が違って見える。

  • 自分に戻ってくるような仕事をすべきです。戻ってくるというのは学べるということです。

  • 若い人への教育現場において、おまえの個性を伸ばせなんて馬鹿なことは言わない方がいい。それよりも親の気持ちが分かるか、友だちの気持ちが分かるか、ホームレスの気持ちが分かるかというふうに話を持っていくほうが、余程まともな教育じゃないか。

  • これだと自分が思えることなら、何歳になって見つかってもいい。それこそ何度、転職してもね。

  • 大事なことは、これが自分の生き方だ、自分の仕事だと決めることです。

  • 今が幸せかどうかなどと考えることは、まったく無意味なことです。そんなことは後になってから自然に分かってくる。

  • 一歩を踏み出さなきゃ、好きかどうかも分からない。

  • すでにやってしまった以上は、その結果がよいほうに向かうように、あとの人生を動かすしかない。

  • 若い人の弱点は、今の自分で世界を考えたがること。自分が変われば、世界も変わることに気付いていない。

養老孟司について

養老孟司は日本の解剖学者で、元東京大学医学部教授、同大名誉教授。解剖学を土台に宗教、文学、文化論など、広く評論・著作活動を行った。2003年に発売した「バカの壁」は400万部を超える驚異的な販売部数を記録。代表作に前述の「バカの壁」の他、「ヒトの見方」、「カミとヒトの解剖学」、「唯脳論」、「死の壁」、などがある。

1937年(昭和12年)11月11日、神奈川県鎌倉市に生まれる。幼くして父を亡くし、小児科医である母に育てられた。栄光学園中学校・高校を卒業後、1956年(昭和31年)東京大学医学部に入学。1962年(昭和37年)、東京大学医学部大学院に進み解剖学を専攻。同大学の助教授を経たのち、1981年(昭和56年)東京大学医学部教授となる。この頃から養老孟司は執筆活動に勤しむようになる。養老孟司は解剖学で得た知見をもとに、「脳」および「身体」についての考察から独自の理論を展開。当初は処女作である「ヒトの見方-形態学の目から」、「脳の中の過程-解剖の眼」、「からだの見方」など、解剖学の観点からの著作が多かったが、1989年(平成元年)に発売された「唯脳論」から人間の身体の一部でありながら特別な機能を持つ「脳」についての著作が増えていく。精力的な執筆活動で多数の著作を発売する中、2003年(平成15年)に発売した「バカの壁」が大ヒット。同年でベストセラーのトップとなり、累計では400万部以上を販売した。また、「バカの壁」という言葉も同年の新語・流行語大賞を受賞。養老孟司の知名度も向上し、執筆活動に加え、テレビ出演や講演活動もこなすようになる。1995年(平成7)に東京大学を退官。1996年から2003年まで北里大学大学院教授を務めた。

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