個性だ何だ、世の中が言うから悪い。そんなもんないと思えば、何ごとも「奥様のおっしゃる通りでございます」とできるんです。第一、間違ったことを言ってこっちが変なことになったら、向こうも困るんだからね。でも大体間違ってないですよ。「あいつの言うことを聞いてひどい目に遭った」というのはない。
養老孟司 解剖学者、著作家
この名言を見ている方にお薦めの名言
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夫婦間の話し合いは、仕事の会議だと思ってやったらいいと思います。仕事で会議するのと一緒で、夫婦で会議を開くんです、毎日。
鈴木おさむ 放送作家
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夫のケータイの中には、妻の幸せは何も入ってないんだ。
島田紳助 お笑い芸人、司会者
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夫婦愛というものは、互いが鼻についてから、やっと湧き出てくるものです。
オスカー・ワイルド 小説家、詩人
養老孟司の他の名言
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都市生活では、「体」が無視され「脳」だけで生きるようになる。文明は脳によって作り出されますから。でもその脳が乗っている「体」は自然そのもの。だから「脳=都市」だけの世界以外に、「体=自然」が主人公になる田舎の生活を織り込んだ方が心身ともに健康になります。
養老孟司
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漫画とかアニメーションばかり見ていると、基礎になるものがなくなる。基礎がトトロでは困る。
養老孟司
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同じ古典作品を何年か空けて読み返すといいんです。読み返すたびに、自分の成長を確認できるのですから。
養老孟司
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頭の中の意識は言語化され、乱暴に概念に置き換えられ、意味を作り出す。概念がなぜ乱暴かというと、あなたと私は違うのに「同じ」、人としてくくってしまうからです。これができるのは人間だけ。動物にはできません。「同じ」は人間と動物を分けるキーワードです。
養老孟司
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僕はね、「日本人は参勤交代せよ」と言ってるんです。年に11カ月は都会で働いてもいいけど、1カ月は田舎へ行って、杉林の間伐でも棚田の修繕でもやって働けと。身体を使ってみたら、考え方が変わるんだから。そう言うと「どう変わりますか」とか聞く人がいる。だからバカなんだ。やってみなければ分からないということが分かっていない。
養老孟司
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同僚の足を引っ張ったり嫌がらせをするのも、適当な範囲であれば、人間の集団におけるごく普通の現象と言えるでしょう。しかし、度が過ぎていれば「問題児」ということになります。この種の問題が生じるのは、本質的には人が余っているからだと私は見ています。コンピュータの導入などあらゆることがスピード化・合理化された結果、実際には人が余っているということが、職場における人間関係のトラブルの陰に潜んでいるのではないかと考えていますが、仕事が本当に忙しくて必死に働いていれば、他人の足を引っ張ったり嫌がらせをしているヒマなどないはずでしょう。
養老孟司
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古典は、内容が抽象的なものが多い。読むうえで大切なのは、内容に自分で解釈をつけていくことです。特に、書かれていることに違和感を覚えた時こそ、「どういうことだろうか」とよく考えてほしい。同意できる内容は、既に自分が分かっていることですよね。逆に違和感を覚えるものは、今の自分に分からないこと。そこを考えることに、意味があるのです。
養老孟司
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現代人は参勤交代をしたほうがいい。過疎地が増えているけれど、社会インフラが整った日本では田舎でも実は生きていける。過疎地対策も含め、日本人がみんな都市と田舎を参勤交代する生活様式を確立すれば、個人も社会も豊かになります。
養老孟司
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読書にも中毒性があります。それはなくても生きていく上では困らない。でも、夢中になってしまう。そういうものは、どの時代にもなにかしらあります。僕は文化というのは、そういう麻薬効果的なところから生じたものではないかと思います。さらに言えば、読書は今や当たり前のことで、「ダメだ」とは言われません。
養老孟司
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ずっと前から言っていますが、人間が見ているものはみんなバーチャルです。意識のある時間を、どのように振りわけるかということです。
養老孟司